赤川次郎 角川文庫
その日、郁子が小学校から帰ると、お姉ちゃんが死んでいた。 まだ九歳の郁子からみても、姉・裕美子の死にかたは不審なものだった。
遺体の首に巻かれた包帯、事後処理のために呼ばれた怪しげな医師、何かを隠そうとする親戚の人たち…。 誰も郁子に本当のことを話してはくれない。 通夜の晩、最後のお別れをするために棺に近づいた郁子の前に、裕美子の「幽霊」があらわれる。
生前と変わらず美しいその幽霊は、静かに棺から起き上がると、郁子にむかって思いがけないことを語りはじめた…。
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