赤川次郎 双葉文庫
念願かなってマイホームに引っ越した木崎家の第一夜、奇妙な電話がかかった―。
夜中にピアノなんかひくな。 近所迷惑だ…。
妻の雪江はポカンとした。 木崎家にピアノはないのだ。 長女の紘子がボーイフレンドと電話で喧嘩して洗面所で涙を拭っていたら、鏡に自分の姿と、その後ろに一人の少女の姿がうつっていた―、 誰なのだ。
長男の初が夜中に喉がかわいてダイニングキッチンに下りていくと、明りがついていて、誰かがいる。 お姉ちゃん…?
色白の、ふっくら顔の少女がいた。「今晩は」と、少女は言って「初君でしょ?」。
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